みなさん、前回のブログ「物流の流れ」でその基本についてご紹介しましたが、今回は流れを掘り下げて、具体的なプロセスに焦点を当ててお話しします。今回は、物流が始まる初期段階からの「計画」についてです。その種類や詳細を簡単にご説明し、物流がどのように動き始めるのか理解していきましょう。

この記事を読んでわかること:物流の計画についての詳細を把握できる

 

物流の計画について

物流の計画とは、商品を生産地から消費者の手元に届くまでのすべてのプロセスにおける青写真となる基礎になるものです。物流は、様々な面で効率的に、正確に行われることが問われるサービスです。物流の様々な計画を建てることで、手元に商品が届く当たり前を実現しています。それでは具体的な計画の種類と概要をご説明していきましょう。

 

計画の種類

主な計画の種類を取り上げてみましょう。

  1. 生産・発注計画
    消費需要を予測し、商品などの生産量または発注量を計画することです。季節やイベントなどの要因も考慮し、需要の変動に対応。的確な需要予測により、在庫切れや余剰在庫を避け、効率的な生産と供給が可能になります。主に荷主企業が計画します。
  2. 物量予測と作業計画
    物流拠点や倉庫で入荷や出荷の作業を行なう際に、どのぐらいの商品を扱う必要があるのかを、生産・発注計画をもとに都度予測します。その予測を元に、作業員の人員配置や作業時間、生産性などを踏まえて作業計画を作成します。これにより、物流会社の作業効率や生産性の維持、採算性の管理を行うことが可能になります。


  3. 配送(配達)計画
    商品を最終目的地に届ける際に、配送先の条件や時間帯、道路状況などを加味して配送(配達)する条件やルートを計画します。納品先によって、時間の制約や物理的制約など様々な制約が存在します。その制約をクリアしながら日々変化する配達量を正確に効率よく時間に間に合うように届けるための計画が求められます。
  4. リバースロジスティクス計画
    店舗や消費者からの商品返品やリサイクル品、廃棄処理品など、逆流する物流に対応する計画です。例えば、不良品やリコール製品の回収、パレットやコンテナの返却管理が含まれ、場合によって高度な衛生管理やトレーサビリティ情報の管理が要求されます。
  5. 庫内レイアウトおよび保管倉計画
    倉庫や物流拠点内のレイアウトや保管方法、作業のための商品配置を最適化する計画です。これにより、ピッキング作業の効率を上げたり、在庫管理をスムーズに行えます。作業動線を考慮し、効率的かつ正確に作業を行うために重要な計画です。
  6. リスク管理計画
    自然災害や事故、システム障害などの予期せぬ事態に備える計画です。代替案の確保や、緊急時の対応策を考慮します。社会インフラの一翼を担う物流会社にとって不可欠な計画です。

  7. 品質・サービスレベル計画
    顧客に対する品質やサービスレベル(指定納期や誤作業率など)を事前に荷主企業と物流会社で協議し、それを達成するための計画です。どの範囲で顧客満足度を保つかを定義し、それに基づいて他の物流計画を調整します。

まとめ

物流計画は、需要変動に対応し、在庫不足や過剰を防ぐために重要です。効率的な輸送や保管、レイアウトや作業計画により、厳しいコスト管理と迅速なサービスの提供が可能になります。また、リスク管理計画を通じて緊急事態にも備え、安定したサービスを提供します。そのため、物流は計画なしには成り立たないのです。

 

次回予告

さて、次回からは具体的な物流の流れについて、深掘りしてご紹介していきます。第4回は、生産・出荷と保管についてお話ししましょう。ぜひお楽しみに!

 

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