物流に携わる皆さん、こんにちは!

 物流機器は、物流業界における主要な立ち位置を占めています。効率的にまた正確性の高い商品の搬送や仕分けを実現することはもとより、省人化やデジタルトランスフォーメーションとの連携にも重要であり、今後も物流現場での中心的ソリューションであると言えるでしょう。今回は、そんな物流機器にまつわる「システム連携用語」を5つ上げて解説しています。普段の業務にご活用いただけたら幸いです。

 

用語:物流機器編

 

  • マテハン(Material Handling)

 マテハンは「マテリアルハンドリング」の略称で、物流や倉庫業務での商品貨物の取り扱いのことを指します。具体的には、荷物の移動・保管・積み込みや荷降ろし・仕分けなどをフォークリフト、コンベヤやソーターなどの物流機器を使った作業から手作業まで広範囲な意味となります。物流の業界用語における「マテハン」は、時に物流機器自体(つまりマテハン機器)の略称として使用されることが多くありますので、注意が必要です。

 物流システムとマテハン機器の連携は必須となっています。連携によって、マテハン機器が物流作業を主導・フォローして、自動化や半自動化による物流作業環境を提供します。例えば、自動倉庫システムが、物品のピッキングやパッキングを効率的に行うことができます。物流システムとの統合により、作業フローが自動的かつスムーズになり、人的ミスを減らすことができます。またリアルタイムのデータ共有のほか、作業効率化と作業進捗の見える化、作業者のトレーニングなどが可能になります。マテハン機器との連携は時間やコストがかかりますが、費用対効果も大きいため、様々な物流現場では主流なソリューションとなっています。

 具体的なマテハン機器の例は、下記にご紹介しましょう。

 

 

  • コンベア(Conveyer)

 コンベアは、物流や製造業などで使用される、物品や材料を一定の方向に移動させるための装置です。物流現場では主に商品の移動や仕分けなどで使用される主要なマテハン機器の代表格です。モーター制御とシステムに制御された大々的な機器から、一本の手動ローラーコンベアまで様々なものが使用されます。システム連携の対象となるのは、制御されたコンベアです。コンベアはさまざまな形態がありますが、ベルトコンベア(平らなベルトを使用・駆動制御装置が必要。ベルコンとも呼ばれる)とローラーコンベア(商品がローラーの上に置かれ運搬・手動と制御されたものがあり、ローラーと称される)の2種類が主に使用されるコンベアです。コンベアは、商品の運搬や仕分け、梱包など、人が直接運ぶより効率的に作業を進めることができるため幅広く活用されています。

 コンベアとシステムの連携は、生産性と正確性の向上に重要な役割を果たします。まず生産性の向上が期待でき、コンベアとシステムが連携することで、商品ごとの仕分けや移動先、数量カウント、商品とEDIとの突合などを瞬時に行うことができます。その結果、ここで得られた情報と移動する商品を紐付け、この後ご紹介するソーターによる自動仕分けに活用することができます。

 

 

  • ソーター(Sorter)

 ソーターとは、商品を特定の基準(店舗やJANコード、SKUなど)に従って仕分けるためのマテハン機器の一つです。商品を短時間で正確に振り分けることができるため、物流業界では最も必要とされるソリューションの一つです。ただし、ソーターは基本的に大規模なシステムとなる傾向があり、長大なコンベアに加え、特殊なソーター機器を設置する必要があります。またマテハン機器に、仕分けるための基準をデータとして提供する必要があり、これによりシステム連携は必須となります。これらを導入・システム連携するためには、これらを取り扱う物流マテハン機器企業と荷主企業、物流会社の3社またはシステム会社を含めた4社以上でのすり合わせや要件決定が必要となります。そのため費用も時間も必要となりますが、物流作業の効率化と正確性は飛躍的に向上します。現在では、従来のソーター機器の概念を覆す、ロボット機器(下記でご紹介します)を使用した仕分けも各社によって考案されています。

 

 

  • ハンディターミナル(Handheld Terminals)

 ハンディーターミナルとは、物流業界で使用される携帯型の電子デバイスで、在庫管理や物品の追跡、入荷出荷の作業指示や実績確認などに使用されます。これらの端末は商品に記載されたバーコードをスキャンすることができ、実際の商品と指示された商品との突合ができるのが特徴です。さまざまな機能を持ち、物流業務の効率化や正確性を高めるために重要な役割を果たすマテハン機器の一つです。一つの機器が小型で低価格であることから、ソーターを導入しない(できない)規模の物流現場での仕分け作業に最適です。また商品移動や在庫管理、ソーターで仕分けする商品の事前摘み取り(総量ピッキング)などの指示を与えることも可能です。使い方やアイデアによって、物流現場の作業改善と効率化・物流品質の向上に寄与します。

 ハンディーターミナルとシステムの連携は、その特性上必須です。JANコードをチェックするためにスタンドアロンで運用することもあり得ますが、リアルタイムなデータ共有により、作業者は正確な情報を手元で利用し、物流作業環境を飛躍的に最適化・ヒューマンエラーを最小限に抑えることができます。そのため、システム連携によるデータの提供とフィードバックは必須となります。ハンディーターミナルのシステム以外は人力に頼ることが必要なソリューションではあるものの、ソーターやコンベアより小型のシステムや少額の費用で抑えることができ、開発期間も短時間に抑えられます。

 

 

  • ロボット機器(robotics solutions)

 ロボティクスソリューションとも言われ、物流業界では十数年前から徐々にロボット機器の活用がされ始めています。昨今では様々ロボット機器が物流作業の様々を担い、主要なマテハン機器の一角を担うと言っても過言ではありません。ロボット機器の種類により、ピッキング、梱包、搬送、仕分けまで、様々な用途に利用されています。

主要なロボット機器の種類としては、

    1. 倉庫内移動ロボット(AGV・自動誘導車、AMR・自律型移動ロボット)
    2. ピッキングロボット(AGV・自動誘導車、ロボットアーム)
    3. 梱包ロボット(自動梱包ロボット、自動積載ロボット)
    4. 配送ロボット(宅配ドローン、 自走型配達ロボット)

などが挙げられます。
これらを活用することにより、物流業界における省人化と効率化を飛躍的に向上させ、人力に頼っていた作業の縮小を期待されています。

 ロボット機器は物流システムと連携によって、 タスク割り当てとスケジューリング、リアルタイムのデータ共有、作業者への指示と連携を実現します。物流業務における自動化と人間の介入のバランスを取りながら、効率性を最大限に高めることができます。ただし、ロボット機器の導入には十分な検討とシステム連携の下準備が必要です。費用も高額になる傾向にあり、人件費との兼ね合いで導入を見合わせる現場も数多くあります。長期的な戦略と省人化・自動化・効率化を視野に入れた判断と導入が必要となります。

 

 

用語集をご活用ください!

 

物流とシステム連携は重要であるが上に、非常に複雑な開発プロセスと運用がされています。そこでは様々な用語も飛び交います。そんな時にこのページをご覧いただけたら幸いです!またご質問や指摘があれば、いつでもご連絡ください!

次回も、物流業界におけるシステム連携用語を解説しますのでご期待ください!

 

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